宿命の見方(例題・クリントン元大統領)

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クリントンさんの宿命を用いて、算命学の練習をしてみましょう。

生年中殺

クリントン大統領は戌亥天中殺ですが、天中殺の戌が年干支にあるため(丙戌)、生年中殺となります。生年中殺は、親縁が薄く、親を頼れないことが特徴です。クリントン大統領は、母のお腹にいた時に父が交通事故で亡くなり、その後、母と離れ、母方の祖父母に育てられました。

宿命で両親に縁が薄くても、実際はどうかは分かりません。同じ生年月日の人でも両親が健在で、本人が親の世話になっているなら運勢が活きてきません。もし両親が健在でも、早く親元を離れ自分の力で生きていくと宿命が活きてきます。
生年中殺の宿命で大きく二つに分けることができます。
親と縁を薄くしている → 伸びる
親と縁を厚くしている → 伸びない

クリントン大統領のように生まれながらに父がいなければ、親を頼りたくとも頼れず、嫌でも自分の力で生きていくことになるので、むしろ宿命に合っているのです。
実際に、祖父母に育てられた後、母が再婚した男性はアル中で、弟が生れた後も家庭の中は悲惨だったそうです。そのため、クリントンさんは寂しさを紛らわせるため、高校時代は様々な活動に参加し、その結果アメリカ青少年連盟のメンバーに選ばれ、ホワイトハウスに招待され、当時のケネディ大統領と握手することになるのです。この時の経験が、政治家になる決心をさせたということです。もし、クリントンさんが両親が健在で、両親と縁深い人生を歩んでいたら、政治家を志すことにはならなかったはずです。父が早逝し、家庭が不幸であったことが政治家になることにつながったのです。生年中殺はこのような運勢の伸び方をします。

次に人体図を見てみましょう。

身弱の濁

この人体図は、十大主星は濁で十二大従星は身弱です。濁は環境が不安定な方が活躍でき、身弱はエネルギ-をあまり使うのは向いてません。つまり、環境が安定し、あまり忙しいと活躍できない宿命です。間違いやすいのは、大統領だから身強や天将星を持っている、身強や天将星でないと会社でも社長になれないと思い込む人がいますが、そういうことはありません。同じ大統領でも身強と身弱ではやり方が違うだけで、どちらが良いとは言えないことを理解しておいてください。

身強の大統領なら
身強の大統領は、自分が中心で俺についてこいと国をグイグイ引っ張っていくタイプ。また、何でも率先してやっていくやり方が向いています。

身弱の大統領なら
クリントン大統領のように身弱なら、部下や側近など回りの考えを尊重し、回りを上手に頼るやり方が向いています。これは会社の社長でも同じです。

十大主星を五行に直し生剋比の関係を見る

人体図の主星は玉堂星で、その主星の状態にポイントを当てて見ていきます。主星の玉堂星は水性、鳳閣星と調舒星は火性、syaki11は金性です。十大主星を五行に直し、互いの星の相生.相剋.比和の関係をみます。

玉堂星(水) -×→ 調舒星・鳳閣星・調舒星(火)
          ((相剋)) 

主星の水性が三つの火性と相剋になっています。主星がこのように三方以上と相剋関係になっている(主星が孤立している)人は、精神的に孤独な人となり、周りに反発し心を許さない人となります。また、水性と火性の相剋は「水火の激突」と言って、最も激しいぶつかりあいです。感性が鋭く頭が切れ、葛藤が激しい人となります。

妻に生じられる

主星は三方と水火の激突です。水火の激突は内面で行われますので表面に出ませんが、非常に葛藤の激しい人です。それが、syaki11だけ唯一自分(主星)を生じ、それが配偶者の場所になるため、妻にには気を許すことになります。様々なことを妻に相談する人です。言葉を代えれば、妻のヒラリー夫人には気を許し、他の人の意見より妻の意見を重視するようになります。妻だけが自分を助ける(生じる)ので、どうしても妻に頼りやすいのです。
このような人体図の場合、しっかり助けてくれる妻と結婚すると伸びます。同じ人体図でもしっかりした妻と結婚できると限りません。結婚しなかったり離婚したりすれば、人体図は活きてこないと見るのです。
しっかりした妻が助けてくれればくれるほど、この方は安心して実力を発揮できます。ご存知のようにヒラリー夫人はアメリカでも有数の有能な弁護士だった人です。クリントン大統領と同じ生年月日でも、これだけしっかりした妻に支えてもらっている人は少ないでしょう。そういう条件に恵まれないと、この人体図の人は伸びませんし、もしこの妻と離婚するようなことがあれば運勢が落ちてしまいます。
クリントンさんの場合も、実際に州知事時代に一度落選したのは(1980年)、ヒラリー夫人が自らの弁護士活動が忙しく、クリントンさんの選挙活動を手伝うことができなかった時です。この落選以来、ヒラリー夫人は夫の選挙活動を熱心に応援するようになったと言います。

人体図の星が大運に出ている

もう一つ運勢の上で重要なことがあります。大運は現在syaki11が回り(47才~辛丑)、その前の大運は牽牛星です(37才~庚子)。すなわち、37才から20年間、牽牛星・syaki11という金性の大運です。妻の場所がsyaki11なので同じ金性です。先ほど妻がしっかり支えてくれないと伸びないと言いましたが、その意味合いが、この20年間は特に強く出ることになります。この20年間は、妻の存在が特に大きく影響する時で、この時、成功するかどうかは妻次第ということになります。

従生財格一点破格

さらに高度な見方をしていきますと、この宿命は従生財格一点破格になります(月支の申が破)。
従生財格一点破格は財運の格ですので、こういう宿命の人が大統領等、国家元首になりますと、国の経済は発展します。(ちなみに昭和天皇も従生財格一点破格でしたため、昭和の日本の経済発展がありました。昭和天皇が崩御された後、不況に向かったのは周知の通りです。)
また、一点破格は破の部分が守護神となりますので、月支・申の本元である庚が守護神となります。クリントンさんが大統領に当選したのは、1992年、46才の時で、ちょうど庚の大運の時です(37才~47才庚子)。
前記の内容と合わせると、有能な妻が自分を支えてくれていて、庚が大運で回ってくれば、運勢が最高の状態となります。そして、この強運は57才になるまで続きます。47才~57才までの10年間も辛丑という大運で、守護神・庚の陰陽だからです。

朱学院・通学部授業(本科・研究科・師範科)より抜粋

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話題のあの人の「宿命」も自分で読み解けるようになる

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