算命学の考え方の中に、「異気集合論」というのがあり、簡単に説明すると次のようになります。

人間は肉体と精神で成り立っている。精神は、五行の気が集まって出来ている。五行の気は、木、火、土、金、水のそれぞれの気であるから、異なった気、異気である。その異気を集合させて成り立っているのが精神である。肉体の方は、食物を得て維持しているが、精神の方は「気」すなわち通年、毎月、毎日の干支による「気」を受けて維持している。肉体の方は体内で細胞分裂をくり返して新陳代謝を行なっているが、精神の方もまた「気」を吸収することによって、つまり、異気を集合することで、新陳代謝を行っている。
年老いてくると、肉体の方の細胞分越はスムーズにゆかなくなる。精神の方は「気」の吸収がスムーズにゆかなくなる。それが肉体の老化であり、精神の老化である。そして、やがて死を迎える。死ぬと、肉体の機能はストップする。精神の方は、異気を集合させていたものが分散する。分散するとき、異気は宇宙に放たれる。「気」は宇宙空間に戻って行く。

異気集合論というのは、このような考え方です。人気と天気と地気は、ともに「気」という同質、一体のものであるということを前提としています。
干支暦(六十花甲子)を生年月日に用いることが出来るのは、大自然の一員であるというところから。これは人間が宇宙のリズムである「気」と一体化していることを示しているのです。
だから、人間は宇宙の気と連動でき、人間の脳が宇宙と連動しているということでもあります。
人間の脳の思考は宇宙とー休化できる…これが「超脳思考」と言えるゆえんです。異気の集合、新陳代謝を効率よくこなした者が「超脳思考」を発揮出来ると考えます。
「超脳思考」というと、物凄く素晴らしい思考と思うか、超人的な思考と思われるかもしれませんが、「超脳思考」は特別に超人的な思考ではありません。
算命学の考える超脳思考は人間に与えられた「人気」を最高に消化することによって、宇宙や自然と同等の能力を備えることが出来るということです。
宇宙や自然と同等の能力というのは、我々が一般的な言い方をしている「超能力」のことですが、単純な話、この能力が飛行機や電話を生んだと言えるのです。
四千年の歳月を考慮の外におくと、人が空を飛べるというのは奇跡です。この奇跡は、人間が自然を利用する能力を備えていることから生まれました。現代の文明・文化は、こうして生み出された超脳思考の産物なのです。
現代人は電車や自動車や飛行機が生活の中に溶け込んでいて、別に素晴らしいとも、夢の夢ということも考えつかないのですが、古代人からみれば、電車、自動車、飛行機、さらにテレビ、コンピューターなどは、夢のまた夢です。
それこそ、それらが実現すれば「超脳思考」の結果と思うのではないでしょうか。人間である以上、頭脳があり、頭脳がある以上、考えるカがあります。ならば、人間は誰でも「超脳思考」を備えているし、効果的に発揮できるはずです。
ここに飛行機や自動車を考えた人間がいるとすると、これを考えたことと、その結果について、二つの考えが浮かびます。
ーつは、飛行機や自動車は自然を利用したものであるし、考え出されたことは超脳思考によるものです。
ーつは、飛行機や自動車を利用するものは人間で、その人達は飛行機や自動車を考え出した人間と同じ位の超脳思考を備えているということなのです。

この記事の監修者

朱学院校長佐藤直樹

東京・上野に生まれる
早稲田大学高等学院、早稲田大学商学部卒業
10代より算命学を始め、奥義を習得、さらなる算命学の発展を目指す。