天中殺の過ごし方は受け身で役割を果たし、勉強や体力向上など自分を高めること

天中殺は自分の役割を果たして受け身で努力する

天中殺にはいくつか種類があり、特に影響が大きいのは大運天中殺の20年間と年運天中殺の2年間です。天中殺はいわば運勢が眠っているような状態で、時間が不自然な流れ方をしています。

例えば、8時間眠ったとして寝ている間に本人が時間の経過を認識することはできません。気づいたら朝だったり、夜中に目が覚めて「あれ、まだこんな時間だったか」と思ったりすることがあります。

そもそも眠るのは疲れを取るためです。疲れを取ってエネルギーを蓄えるためには、受け身で過ごすことをおすすめします。受け身で過ごすとは、自分の役目を果たすことです。

例えば、会社から「この仕事をやってください」と言われたら、その仕事を一生懸命やることが受け身です。

逆に「この仕事は好きじゃないからやりません」と自分の想いや欲を強く出すと、受け身ではなくなります。新たに仕事を始めたり、結婚したり、家を購入するなど現実的な行動を起こして成果を上げようとすると、不完全に終わってしまうので注意が必要です。

大運天中殺に自分の欲望を軸に生きた人の例としては、小室哲哉さんがいます。大運天中殺の20年で大成功をおさめ、長者番付の1位も取りました。しかも、プロデュースした歌手と次々恋愛をして3回も結婚しています。こうして欲望のままに生きたために、結局巨額の資産をなくした上に詐欺罪で逮捕され、すべてを失ってしまいました。

天中殺は勉強や技術取得、体力をつけるのにいい時期でもある

夜にぐっすり眠れると疲れが取れて充実するのと同じように、天中殺の時期は自分自身を充実させることを実践するといいです。算命学では「天中殺のときは勉強しなさい」とよく言われ、自分を高めるために勉強すると知識がよく身につきます。勉強や技術を習得する、体力をつけるなど自分を高めることに向いている時期です。

また、受け身で過ごした方がいいからといって、やりたいことをやらない方がいいというわけではありません。自分の欲望や出世のためではなく、ただ純粋に好きな仕事に一生懸命取り組むことは何の問題もないです。

例えば、野球選手のイチローさんは大運天中殺の時期に大リーグで大成功しました。引退会見の際に「一番成功したと思える瞬間はいつでしたか?」と聞かれ、「自分は成功するために野球をしていたわけではない」と答えたそうです。お金や自分の出世のためではなく、ただ野球が好きで一生懸命取り組んできたので大運天中殺であっても成功できたと言えます。

月運天中殺についても、大運や年運と同様に受け身で過ごすといいでしょう。受け身というのは、与えられた役目をこなしたり、必要なことをしたりすることです。会社員の方が会社で仕事をし続けているのも現状維持であり受け身と言えます。

天中殺の時期に欲望のままに生きると不完全な終わり方をする

「天中殺だけど、車を買おうと思っていますが大丈夫でしょうか?」と質問を受けることがあります。車が生活に必要なら買うのが当然なので心配いりません。しかし、「高級車を購入するのが昔からの夢だったから買う」となると話は別です。ただ車があればいいなら普通の国産車でいいのに、必要のない外国の高級車を買ったとしたら役割を全うできない可能性があります。例えば、車を手離さなくてはいけなくなったり、ぶつけてしまったりするのです。

また、天中殺の時期に大学に入学した場合、天中殺は学びに適した時期ですから4年通って卒業すれば問題ありません。しかし、大学に残ってそこで働き始めてしまうと、天中殺で仕事を始めたことになるため、天中殺で大学に入った人は母校に残るのではなく他大学に就職したほうがよいです。

例えば、日本大学の田中元理事長は、大運天中殺の時期に日本大学に入学し、卒業後はそのまま教職員になりました。さらに理事長になった年も天中殺です。

この場合も大学の発展や学生生活の充実のために働き、理事長として役目を果たして受け身に過ごすなら問題ありませんでした。しかし、田中理事長は私腹を肥やし結果的に逮捕される事態となりました。

また、新卒で就職するとき天中殺だった人は、会社から与えられた役目を受け身で一生懸命果たしていくことが大事です。とはいえ、そうできる人は実際は少なく、出世したい、給料を上げたいと思う人が多いので、その欲の分だけ会社での仕事を全うできない運勢になってしまいます。

例として、昨今自殺した三浦春馬さん、竹内結子さんは大運天中殺、神田沙也加さんは年運天中殺の年に芸能界に入っています。そのため、仕事を全うすることができません。

人気が出なくて芸能界を辞めていればよかったのですが3人とも成功しました。しかし、芸能界の仕事をまっとうできない運勢なので、何かしらの理由で芸能界の仕事を全うできない結果になってしまうのです。自殺の理由は他にもありますが、仕事を全うできなかった点に関しては天中殺の影響と言えるでしょう。

お話ししてきたように、天中殺の時期は自分の役割に徹して受け身で過ごすことが大事です。まずは無料宿命算出で天中殺の時期を確認してみましょう。天中殺の時期を確認する方法は「天中殺とは」の記事でくわしく説明しています。

この記事の監修者

朱学院校長佐藤直樹

東京・上野に生まれる
早稲田大学高等学院、早稲田大学商学部卒業
10代より算命学を始め、奥義を習得、さらなる算命学の発展を目指す。