「数理法」を駆使すると、一生の運勢を占える

人の一生を占う「六律帰結」という技法があり、その際に「数理法」を駆使して五徳の点数を出して一生を占います。具体的には、10年周期で上記の5つの運の上下を確認していきます。その結果、いつ結婚相手が現れるか、親はいつ死ぬか、一生で一番財運がいい時期などを占えます。

五徳とは、次のような人がもつ5つの徳のことです。

<五徳>
・禄(財運)
・官(名誉運)
・寿(健康運)
・福(福運)本人が幸せを感じるか
・印(知恵、判断力)

五徳はそれぞれ0~100点の幅があり、人によって強弱が違います。そうお伝えすると、「点数が高いほど運勢がいい」と思うかもしれませんが、そうではありません。この数値は、その人が一生で消化する運勢の量を示しています。

逆に、財運の点数が低いからといって、財運が悪いわけではありません。点数が低い徳に対しては、固執しないことが重要です。

財運であれば大事なのは儲けようとしないこと。財運が10点しかないのに50点を目指すと欲張って失敗してしまいます。

財運が低い人の例は、野球選手のイチローさんです。しかし、イチローさんはお金を稼ぐためではなく、野球が好きだからやり続けた人です。こんなふうに財を後回しにして、自分の宿命に合った生き方をしていると、結果的に財運が上がります。

もう一人の例は、大リーグで活躍している大谷選手です。大リーグに行くときに、あと2~3年日本でプレーしていれば、多額の年俸が約束されている状況でした。

しかし、より野球に熱中できる環境を求めて大リーグに行き、その結果大成功を収めたのです。

この2人と違って財運の点数が高い人の場合は、商売をしてお客さんにサービスして親切にするなど利益をあげようとすると、世の中の役に立つ人になります。

人によって五徳の数値やバランスはまったく違い、点数が高い人はその徳を消化する役目を与えられていると捉えましょう。

財運だけでなく、ほかの五徳においても同様です。

名誉運が低い人は、出世を目指そうとすると運勢が下がりますが、名誉運が高い人は出世のために努力すると運勢が上がります。

健康運が高い人の場合、健康運の基になる伝達本能を多く使うと長生きできます。伝達本能を発揮する方法は、話す、文章を書く、看護師のように患者さんの面倒を見る、生徒に教えるなどです。

逆に、健康運が低い人の場合は伝達本能をあまり使わず、寿命に固執しない生き方をすることがかえって健康になります。健康運が低いのに、「長生きしたい」と考えて健康オタクのようにさまざまなことを試しすぎると、かえって病気になってしまう人もいます。

福運が高い人の場合は、生きがいや本人が幸福を感じることが重要です。給料が安くても、社会的地位が低くても、そのほうが結果的に成功しやすいからです。

例えば、亡くなった俳優の三浦春馬さんは福運が高い人でした。生前、本人は俳優をやめたがっていて、農業をやりたいと話していたこともあったそうです。傍からみればイケメンの人気者でも、福運が高い本人は生きがいを感じられなかったのでしょう。

逆に、福運が低い人はやりがいを後回しにしても大丈夫です。福よりも点数が高い他の徳を優先して満たしましょう。

印の点数が高い人は、好奇心が強く、知識を取得したい本能が強いです。そのため、自分が興味をもったことをやるべきで、興味のない仕事を押し付けられると、苦痛に感じる人が多いです。こうした方が、給料水準が高いという理由だけで会社を選んでしまうと、印が消化できず、大事な判断を間違えるようになります。

典型的な例は、詐欺に騙されて財産を失う人です。印を優先しないといけないのに、お金に目がくらんでしまうからです。ちゃんと印を消化できていれば、判断力がしっかりしているので、詐欺などにだまされることはありません。

逆に、印が低い人の場合は、他の点数が高いものを優先すべきです。例えば、名誉運が高く、印が低い人がいたとします。こうした人は勉強しない方がいいのではなく、名誉を手に入れるための勉強は一生懸命するといいです。例えば、弁護士資格という名誉を手に入れるために司法試験の勉強をするなどです。

五徳の算出方法をここで説明するのは難しいので、無料宿命算出の人体図からエネルギーの総量を見る方法を説明します。

以下の三か所に、十二大従星といわれる星のいずれかがあります。

数理法の人体図例

それぞれの星がもつエネルギーは以下のように点数があり、上記3つの平均値がその方の均エネルギーです。

十二大従星 エネルギー(点数)
天報星 3
天印星 6
天貴星 9
天恍星 7
天南星 10
天禄星 11
天将星 12
天堂星 8
天胡星 4
天極星 2
天庫星 5
天馳星 1

均エネルギーは大きい順に、次のように分類されます。

A:9~12点
B:4~9点
C:1~4点

先ほどの人体図の人の場合は、天馳星(1点)+天恍星(7点)+天禄星(11点)=19点です。その平均を出すと、19÷3=約6.3点なので、Bにあたります。

ここからは、均エネルギーの分類ごとに説明します。

Aの人はエネルギー量が多いため、社会で力を発揮できる場所が見つかりにくいです。普通の人の2倍働いてもエネルギーが余るので、働きづめに働くことが求められます。

楽をするとエネルギーが内に向かってしまい、身体を傷め、病気になりやすいので、「楽ができない人」とも言えます。

厳しい環境に身を置くか、常識を超える働き方でエネルギーを消化することが大事です。

Bの人はエネルギー量が社会での活躍に適しているので、最も活躍しやすいです。Bの人たちは、さらに以下のように分類できます。

B-1:4~7点

B-2:7~9点

B-1の人たちはエネルギー量が少ないので、ハードではなくソフトな仕事に向いています。例えば、営業よりは総務などの仕事です。ソフトを身体の自由が利くという意味で捉えるなら自由業にも向いています。

B-2の人たちはエネルギー量が多いため、生産的でハードな仕事をするのが向いています。例えば、営業などです。

Cの人たちはエネルギー量が少なく、社会で力を振るう場が見つかりにくい傾向があります。学者や研究者のような消費エネルギーが少ない傾向のある仕事をするといいです。

このように、数理法は算命学のさまざまな場面で活用する手法です。冒頭でお話ししたように、五徳の点数を複合的に見て、その人の運勢を判断していきます。

この記事の監修者

朱学院校長佐藤直樹

東京・上野に生まれる
早稲田大学高等学院、早稲田大学商学部卒業
10代より算命学を始め、奥義を習得、さらなる算命学の発展を目指す。