「大運空亡」とは、算命学の「大運天中殺」のこと

大運天中殺を知る方法

四柱推命に「大運空亡」という言葉があります。算命学において、大運空亡と同義なのは「大運天中殺」です。このページでは「大運天中殺」について説明します。
大運天中殺とは、20年間続く運勢が不自然になりやすい期間のことです。「大運天中殺は運勢が悪い」というイメージがあるかもしれませんが、運勢が悪いのではなく運勢が不自然になります。
そして、大運天中殺のときに不自然に成功しすぎた場合、大運天中殺の20年間が終わった後に影響が出ることが多いです。

大運天中殺の過ごし方は、自分の欲や野望に積極的に動かずに、流れに身を任せたり、人のために生きたりすることが大事です。

大運天中殺の時期は人によって異なります。
具体的には、大運のうち、天中殺と重なっている時期が大運天中殺です。

無料宿命算出のページを活用して、大運天中殺を知る方法を説明していきます。

  1. 無料宿命算出に、性別・生年月日を入れると以下のような人体図が出ます。
  2. 左側の赤色で囲っている部分が、その人の天中殺です。

※以下の人体図なら、「戌」「亥」が天中殺となります

  1. 天中殺の十二支が大運と重なるところを探します。

※以下の人体図なら、26~45歳が大運天中殺となります

大運天中殺を迎える年代による注意点

大運天中殺の時期は人それぞれ違い、どの年代で大運天中殺を迎えるかによって、注意すべきポイントが異なります。

例えば、20~40歳くらいに大運天中殺が重なる人の場合です。
この時期は就職や結婚など人生の重大な決断をすることが多く、大運天中殺だからと決断を先延ばしにすることが難しいこともあるでしょう。
そんなときは、受け身で生きるようにしましょう。男性なら、結婚したら自分のためではなく妻子のために一生懸命頑張ることです。子どもの学費を稼ぐ、家族を養うために働くのは受け身の生き方といえます。
また、会社のために頑張ろう、与えられた仕事を一生懸命にこなそうと頑張るのもいいでしょう。

次に、40~50歳くらいの働き盛りの時期に、大運天中殺が重なる場合です。
働き盛りの時期は、給料を上がったり出世したりする人が多いでしょう。だからこそ、欲が出てしまいがちです。しかし、大運天中殺なので自分の欲を優先すると裏目に出ることが多いので注意しましょう。

例えば、働き盛りの時期に大運天中殺が重なり、裏目に出てしまったのが、アンジャッシュの渡部さん(1972年9月23日生まれ)です。

渡部さんは天中殺が「子」「丑」で、大運と重なる大運天中殺の時期は25~44歳です。
大運天中殺は不自然な運勢になりやすく、不自然に運勢がよくなることがあります。

渡部さんは大運天中殺の時期に、多くのレギュラー番組をもって活躍し、結婚もしています。
大運天中殺で実力以上の成功を手に入れてしまうと、大運天中殺が終わった後に影響が出ることが多いです。渡部さんのスキャンダルが明るみに出たのも、大運天中殺が終わった後でした。

また、70~80代など晩年に大運天中殺が重なるのは、あまり怖くないと言われています。
というのも、その年代で家を建てたり、結婚したりすることが少なく、大きな決断の機会が少ないからです。
なかには、90代に大運天中殺が重なる人もいます。その場合、大運天中殺が来る前に亡くなることが多いため、その方は大運天中殺がないに等しいです。

同様に、0~20歳に空亡天中殺が重なる人も、影響が出にくいと言われています。就職や結婚、家を買うなどの大きな決断をする人が少ないからです。
ただし、まれにこの年代で活躍する人もいて、大運天中殺の20年間が終わった後に影響が出ることがあります。

たとえば、三浦春馬さん(1990年4月5日生まれ)は10代でデビューしていますが、この時期に大運天中殺が重なっています。

最後に、大運天中殺のよい過ごし方の例である、イチローさん(1973年10月22日生まれ)の事例をお話しします。

イチローさんの天中殺は「午」「未」で、大運と重なる大運天中殺は25~44歳までです。
イチローさんが大リーグに行って活躍したのは28歳です。大運天中殺と重なっているタイミングですが、大リーグに行った目的は自分の成功ではなく、より高いレベルで野球をやりたいという純粋な想いから渡米しました。その後、大運天中殺の時期に国民栄誉賞に何度も選ばれますが、本人は辞退しています。つまり、権威や名誉への欲が少ない人であることがわかります。

このように、大運天中殺の時期に、野望や野心にかられた行動ではなく、純粋に好きなことに没頭するのはよい過ごし方です。

今回紹介しているアンジャッシュ渡部さん、イチローさんの詳しい解説や、小室哲哉さん、ビートたけしさんの大運天中殺については、誌上教室の記事で紹介しています。興味のある方は確認してみてください。

この記事の監修者

朱学院校長佐藤直樹

東京・上野に生まれる
早稲田大学高等学院、早稲田大学商学部卒業
10代より算命学を始め、奥義を習得、さらなる算命学の発展を目指す。