六十干支(ろくじっかんし)は、十干と十二支を用いた暦注の組み合わせです。

10日のまとまりで読む十干は、ひと月を上旬・中旬・下旬の3つでくくるため、広く使われてきました。一方の十二支は、干支として現在も知られる12ヶ月の順序を表したものです。

発祥からおよそ4000年、当時は別の名称で呼ばれていましたが、のちに12種の動物を当てはめて呼ぶようになりました。この2つは、それぞれの要素が陰陽五行説の下で陰と陽に分類されています。

単純に組み合わせると120種となりますが、十干の陽と十二支の陽、十干の陰と十二支の陰を組み合わせた60種類のみを用います。これが一巡することを還暦と表します。

六秀日(ろくしゅうび)

特定の日干支の人に表れる、優れた性質を指します。六秀日を持つ人には明晰な頭脳や天賦の才能、容姿の美しさがあるとされます。この日干支は、人に好かれやすく幸運の持ち主が多いとされています。

※六十干支は日干支・月干支・年干支のどこで見るかによって意味が変わります。ここでの説明は、陰占の日干支で見たときの意味になります

甲子日(こうぼくのねずみび)

常に心に夢を抱いていて、明るく見られます。自分の代で新しいことを始める初代運があり、起業家の星とも言われます。また信心深い一面があります。

丙子日(へいかのねずみび)

バランス感覚に優れ、完成された印象を与えます。実際に秀でた人が多いでしょう。自分に自信があり、プライドも高いので、外見重視で配偶者を選ぶ傾向があります。

戊子日(ぼどのねずみび)

両親や他人の財を相続したり、自分の代で富を築いたりと金運や財運に恵まれやすいでしょう。聡明な人が多いとも言われ、教育関係の仕事にも向いています。

庚子日(こうきんのねずみび)

女性にとって最凶運とされ、良縁に恵まれにくい傾向があります。結婚生活で苦労したり、未婚の母となったりする人も少なくありませんが、勉強やスポーツなど幼少期から何らかの競争に慣れておくと人生が開けるでしょう。

壬子日(じんすいのねずみび)

「北方の王」を指し、周囲に大きく影響する存在感があります。自分の代で、大きなことを達成しやすいでしょう。ただし、異性関係に注意が必要です。

乙丑日(おつぼくのうしび)

男女ともに粘り強い運勢の持ち主です。苦しい時でも最後に助けられたり事態が好転したりするため、大きなトラブルは少ないでしょう。大胆な行動は少なめで、平均的な生き方ができる傾向があります。

丁丑日(ていかのうしび)

新しいものを生み出す力を備えており、芸術に向いています。結婚で苦労しやすい傾向がありますが、困難を越えた後に幸せをつかむことができるでしょう。

己丑日(きどのうしび)

能力が尽きることがなく、どんな分野にでも対応できる資質の持ち主です。才能を大きく開花させる可能性を持ちながらも、一生を通じて波乱が少ないことが特徴です。

辛丑日(しんきんのうしび)

高い知能と大人しめの性格で、クールに見られやすい傾向があります。芯の強さも特徴で、正しい生き方を貫くことで人生の可能性を大きく開くことができるでしょう。

癸丑日(きすいのうしび)

自分の利益を優先するあまり、知らず知らずのうちに自分勝手な行動を取りやすくなるため注意が必要です。利益を生み出す才能を周囲のために使うことで、成功を収めやすくなります。

甲寅日(こうぼくのとらび)

意志が強く、しっかりした人が多いでしょう。時間をかけてコツコツ積み上げていくことができるので、人生の軸や目標を定めれば大きな飛躍が期待できるでしょう。

丙寅日(へいかのとらび)

明るくて温かい雰囲気があり、人から好かれやすいことが特徴です。いつの間にか集団の中心人物になっていることが少なくありません。故郷を離れることで、より運を開くことができます。

戊寅日(ぼどのとらび)

自分の代で新しい何かを始めることに向いています。 器が大きく、周囲の人よりも抜きんでた成果をあげたり、物事を発展させたりすることができます。

庚寅日(こうきんのとらび)

家庭運が乏しく、自分と周囲の人の幸運と不運がアンバランスになりやすい傾向があります。ただ、不思議と大きく失敗することは少ないでしょう。粘り強い運勢の持ち主なので、事業も暮らしも長期的視点で見るようにしましょう。

壬寅日(じんすいのとらび)

絵などの創作活動に才能が表れるとされ、芸術分野でセンスを発揮しやすいでしょう。財運の強さも特徴で、実業家として成功する人も少なくありません。

乙卯日(おつぼくのうさぎび)

組織や集団の上層部、ただし最高位ではないポジションで手腕を発揮しやすい人です。活気のある人で、仕事にその性質を活かせば生活に困ることは少ないでしょう。 

丁卯日(ていかのうさぎび)

物事が壊れてはまとまる、上がったり下がったりの人生になりやすい傾向があります。 人を引き付ける雰囲気を持っていて、物事を動かす中心人物となることもできます。女性の場合は妖艶さがあります。

己卯日(きどのうさぎび)

平穏で地に足の付いた人生を歩んでいくことができます。子どもとの縁は少し遠い傾向があり、財運と仕事運には恵まれやすくなります。 

辛卯日(しんきんのうさぎび)

配偶者や身内を頼らず、自分の力で人生を切り開くことができるでしょう。また一流品を好んで身に着ける傾向があります。

癸卯日(きすいのうさぎび)

他者への対応が丁寧で、面倒見の良さを発揮することで運勢が伸びていきます。男女ともに子煩悩なことが多いですが、女性は子どもに愛を注ぐほど、夫を粗末にしやすくなるので注意が必要です。

甲辰日(こうぼくのたつび)

先祖や家族を大切にします。聡明でクリーンな人が多く、他人の助けを必要とせず自力で生きていくことができるでしょう。宗教への関心も高い傾向があります。 

丙辰日(へいかのたつび)

若年に良く、晩年に悪いとされます。六十干支の中でも人望を集めやすい六秀日の一つで、持ち前の優秀さを活かし、華やかな人生を送ることができるでしょう。 

戊辰日(ぼどのたつび)

六十干支の中でも人望を集めやすい六秀日の一つです。頭の回転が速く、ピンチを知恵で乗り切ることができます。特に土壇場でその性質が発揮されるでしょう。大器晩成型で中年晩年に運勢が伸びやすい傾向があります。 

庚辰日(こうきんのたつび)

心が広く自由奔放な性格で、自分を中心に人生を歩んでいくでしょう。 競争に強く、他者と競い合う中で実力や運気が伸びていきます。 

壬辰日(じんすいのたつび)

男女とも芸術的な才能に恵まれやすい人です。才能豊かで情感にあふれ、大きく成功しやすいでしょう。財か名誉のある家に生まれやすい傾向があります。異性問題に注意が必要です。

乙巳日(おつぼくのみび)

歌や踊りの才能があり、芸能の道で成功しやすい人です。女性は異性から人気が出やすい傾向があります。 見た目が華やかでも、内面は家庭的なことが多いでしょう。

丁巳日(ていかのみび)

文学や絵などの創作能力が高いでしょう。融通の利く生き方をすると運勢が伸びていくため、柔軟性を忘れないようにしながら何事にもエネルギッシュに向き合うようにしたいものです。

己巳日(きどのみび)

土着の王様を意味する干支のため、これにあたる人は粘り強さを持っています。 情に厚く慈悲の心があるでしょう。周囲の人を大切にすることでより運勢が伸びていきます。 

辛巳日(しんきんのみび)

天性の華やかさを備えています。プライドが高く、一流のものを好む傾向があります。目立つ立場にいるほうが、運勢が伸びていきやすいでしょう。 

癸巳日(きすいのみび)

六十干支の中で、最も深く物事に向き合います。その原動力は人や出来事を忘れない情念とも言える強さであり、 周囲に恩恵をもたらすことができますが、酒や刺激物などには注意が必要です。

甲午日(こうぼくのうまび)

一途な性格で、とても純粋な人でしょう。そのまっすぐさは財運の強さに表れます。結婚運はあまり良いとは言えない人が多いため、自分と相手の特質と共通点をよく見極めましょう。

丙午日(へいかのうまび)

肉親との縁が薄く、男女ともに多くの人は仕事に注力します。強烈なエネルギーを持つため、厳しい環境のほうが力を発揮できるでしょう。 女性の場合、完全に家庭に入ってしまうとフラストレーションが溜まりやすくなります。

戊午日(ぼどのうまび)

時代の先導者となれる資質があり、政治家などに向いています。面倒見が良く情に厚いので、他人を助けることに注力すると自分の運勢を上げることにつながります。

庚午日(こうきんのうまび)

子ども時代の育てられ方で人生が決まりやすい傾向があります。幼い頃から厳格に育てられると心身ともに地に足が付いた生活ができるでしょう。特に男性にとっては良いとされます。

壬午日(じんすいのうまび)

変転変化が激しく、成功も失敗も多いでしょう。財や名誉には恵まれやすいですが、人生は安定しにくい傾向があります。 

乙未日(おつぼくのひつじび)

一家の中心的存在となることで才能を発揮します。中心になれないと実力の出しどころがなく、非行に走りやすくなります。 他人から好かれやすく、助けられることも多いでしょう。 

丁未日(ていかのひつじび)

優しそうな見た目をしていても、芯が強い人です。男性は一人で生きていくような人生となる傾向があります。女性は結婚で苦労しても幸福になれるでしょう。 

己未日(きどのひつじび)

豊かな人間性を持っていて、人を育てたり教えたりする立場で力を発揮できます。堅実に着々と積み上げることで成功を手にすることができるでしょう。 

辛未日(しんきんのひつじび)

生涯にわたって、人の世話をして暮らす傾向があります。 主役よりも脇役に徹するつもりで生きていくと成功を収めやすくなるでしょう。 

癸未日(きすいのひつじび)

物事の推進力は決して強くないものの、一つのことを長く続けて名人や職人の域に達することができます。 多芸多才ですが、いくつも同時に手を出すと中途半端になるため注意が必要です。 

甲申日(こうぼくのさるび)

理想主義者で、実現不可能な夢を持ちやすい傾向があります。自分の幸せを優先せず、周囲のために役に立ちたいという謙虚な姿勢で過ごすことで、運勢を伸ばしていけるでしょう。 

丙申日(へいかのさるび)

自分のもとに入ってきたものを大切にしたり、伝承したりする才能があります。分け与えることを意識し、固執しすぎないようにしましょう。故郷よりも離れた場所で輝く人です。 

戊申日(ぼどのさるび)

自分が盾となって周りの人たちの平和を守ったり、 人が集う空間に潤いと癒しを与えたりすることができる人です。チームを結束させる力があり、集団が安定します。

庚申日(こうきんのさるび)

強力な「軍人らしさ」を備えており、気性の激しい人でしょう。 他者との競争や戦いに強く、実力社会において力を発揮できる人です。 

壬申日(じんすいのさるび)

聡明で知性に富む人ですが、知恵を発揮するのに時間がかかる傾向があります。 見た目も中身も優れた人が多く、研究職などで努力するほど運勢が向上します。 

乙酉日(おつぼくのとりきん)

自分だけの人生を歩む人でしょう。感じの良い人が多く、集団や組織の中心など目立つ立場に向いています。 

丁酉日(ていかのとりきん)

書き物との縁が深く、書道や文芸、翻訳などに才能が表れやすいでしょう。 人から好かれやすく、目上から引き立ててもらうことも少なくありません。助けられて伸びていきます。 

己酉日(きどのとりきん)

人やものの外見を美しく整えることが得意です。運勢的に両親との関係が重要で、たっぷり愛情をかけられて育つと、のちに実力を発揮しやすくなります。 

辛酉日(しんきんのとりきん)

男女とも容姿に恵まれやすいでしょう。女性は頭が良く、男性はやや前進力に欠ける傾向があります。専門分野や特殊技能を身につけると成功するでしょう。 

癸酉日(きすいのとりきん)

世渡りがうまく、他人に不快感を与えることが少ない人です。 周囲に心配りすることが成功につながります。女性は才色兼備の人が多く、男性も優秀な人が多いでしょう。 

甲戌日(こうぼくのいぬび)

実家の跡を継ぐよりも自分で物事を始める運が強く、新しい道を開くことが多いでしょう。養子となって家を出るのも運勢を開くきっかけになります。 

丙戌日(へいかのいぬび)

大望を抱かずに無欲の状態で過ごすと、運気に良い影響があります。目立とうとしないほうが生きやすいでしょう。 生活に困らない環境を手にいれる人が多いですが、怠け者になりやすいので注意が必要です。

戊戌日(ぼどのいぬび)

人生の波風が立ちにくく、財や名誉に恵まれて成功者となりやすいでしょう。どっしり構えて動じない生き方をすることで、器の大きさをより活かすことができます。

庚戌日(こうきんのいぬび)

前進力がある働き者で、猛々しい印象を持たれやすい人です。鋭い感覚の持ち主であり、怒らせると恐いと思われているでしょう。女性は強さが強調されるため、人間関係を育む際に注意が必要です。 

壬戌日(じんすいのいぬび)

生来の努力家で、そのひたむきさが時を経て実を結びます。幸運と不運が交互にやってくるため、上ったり下ったりの苦難に直面しますが、最後には幸福をつかむことができます。  

乙亥日(おつぼくのいのししび)

生涯にわたって持病や体の弱さが影響するため、体調管理がテーマです。肉親の縁が薄く、生まれた土地や生家では運勢が伸びにくくなります。家の外に安住の地を探すことで運が開けていくでしょう。 

丁亥日(ていかのいのししび)

地道さが際立つ勤勉な人でしょう。鋭い霊感を持つ人も少なくありません。厳しい環境には向かないため、才能を守り助けてくれる人の存在があると伸びていきます。 

己亥日(きどのいのししび)

挫折や困難との向き合い方がテーマです。女性は進む道の選び方、男性は仕事に迷いや悩みが生じやすくなります。干支から運勢と性格をよく調べ、両親をはじめ人の助けを受けて成功を目指しましょう。 

辛亥日(しんきんのいのししび)

周りの人の力を借りて動くことが多くなりがちです。また端麗な容姿から冷たい人に見られて、敬遠されることがあります。行動の正しさで、実力を認めてもらうことから始めましょう。 

癸亥日(きすいのいのししび)

心の中が見えないと思われやすいですが、周囲の空気を癒すことができる人です。あまり自己表現をしなくてもエネルギーが強く、意志が強いと感じさせます。

この記事の監修者

朱学院校長佐藤直樹

東京・上野に生まれる
早稲田大学高等学院、早稲田大学商学部卒業
10代より算命学を始め、奥義を習得、さらなる算命学の発展を目指す。